サミット開催ということで、私も仕事上で身近なサミット2つに参加してきました(します)のでその紹介から:
6/5-6は、札幌で、Infinity Ventures Summit(IVS) 2008 Springというベンチャー企業の発展を目的とする招待制イベントが開催され、そのLaunchPadデモ(1社6分のライブ・デモンストレーション) に参加してきました。
LaunchPadでは、審査委員による得点がつけられるのですが、Koozytは、惜しくも1点差で 2位でした。LaunchPadの様子は、当日Ustreamライブ配信も行われ、ここにもそのアーカイブ情報があります。
今回のIVS2008参加に関しては、Skype 岩田氏(半分個人的にPlaceEngineを応援!?)より紹介、参加するきっかけを与えていただき、とても感謝してます。 さて、そのIVS会場にて知り合い、その後も直接意見交換させていただいているシリウズテクノロジーズの宮澤社長からは、「ジオメディアに関して面白い取り組みがあるよ。」ということで、「ジオメディアサミット」の情報をいただきました。ちょうど、時を同じにしてその運営メンバーの1人でもあるマピオン担当ディレクターの園野氏からは、プレゼンのお誘いをいただき、もちろん位置情報を手がけるKoozytとしても嬉しい限りなのでということで参加することになりました。こちらのサミットに参加するのも楽しみです。(2008/7/30開催、詳細情報、参加申し込みは、こちら)
と書きつつ、次のプレゼンのお題は、「ジオメディアの未来について考える」ということで、新たにネタを考えなくてはなりません。 Koozyt/PlaceEngineならではの切り口ということで、「無線LAN x 位置情報」の話題にしたいなと思いつつ、このCNETブログ後半では、ここ1ヶ月くらいの活動をふりかえりながら世の中の動向などを交え、つらつらと考えを書いてみようと思います。 まずは、思いつくのが、日経コミュニケーション2008/06/15号の特集が「今こそ!公衆無線LAN」だったことですね。
これまで接続する主な端末がパソコンであった公衆無線LAN業界において、近年無線LANデバイス搭載機器が、携帯ゲーム機やデジカメ、iPhoneや Windows Mobileのようなスマートフォン端末など多種多彩になってきたことを受け、「今こそ!」というわけです。特集内の無線LAN関連ツール事例で PlaceEngineもとりあげられています。 公衆無線LAN環境での位置情報活用については、位置情報取得が瞬時に手軽に、より身近に使えるようになるということ、そして、ブロードバンドワイヤレスネットワーク、高機能集約のデバイスでは、リッチな処理性能とUI表現など、これらの差異化ポイントをうまく用いて、今後さまざまなユニークな取り組みが出てくる、出てきてほしいと考えています。 PlaceEngine関連での具体的な取り組みをいくつか紹介すると、トリプレットゲートの池田社長とは、「無線LAN業界を盛り上げていこう!」ということで意気投合し、PlaceEngine技術を用いた「ワイアレスゲートコネクション for Mac OSX」というソフトを共同プレスリリースしました。これは、PlaceEngineのローカルDB機能を用いて、Macがオフライン状態の時に位置を求め、その周辺にある接続スポットを検索、距離順や方角を表示、接続スポットにリアルに誘引するというものです。ぜひお試しください! また、ソニーMyloには、PlaceEngine機能が搭載されており、PlaceEngineにより推定した場所周辺のホットペッパー情報が自動表示される「ココから周辺情報検索」ウィジェットが近日リリースされる予定です。
そして、公衆無線LAN環境における興味深いパイロットサービスやトライアルとして発表されているものをひろうと: アッカ・ネットワークスでは、7/3 無線LANパイロットサービス「skele town」を横浜で開始すると発表しています。
公衆無線LANインフラをエリア内で面展開することによって、Wi-Fi端末を持ち歩きながらも、どのアクセスポイントに接続したかに依存して、周辺情報を変化させ、表示することができるというわけです。 また、Wi-Fineでは、各種Wi-Fi機器でキャンペーンやトライアルを実施しており、“TXでDS”トライアルもその1つ。つくばエクスプレスの列車内でも Wi-Fine に接続可能で、Wi-Fine for DSが楽しめます。 列車内での無線LAN環境という話題では、来年春からは、東海動新幹線のN700系の各車両にアクセスポイントが設置され、無線LAN サービスが開始される予定です。列車内という限定された移動空間においても、位置情報連動の情報配信のしかけは、まだまだ進化していくことになるでしょう。
列車内での情報提示のユースケースということで、”ロケーション・アンプ for 山手線”というiPhone/iPod touch上のデモ作品をWhere2.0 2008で発表しましたが、そのロケーション・アンプ(Location Amplifier)”の名前の由来には実はKoozytが考える今後の場所・空間に連動した情報配信への期待と想いが秘められています。
Wi-Fi機器を外に持ち出して、ユーザーが日常的に使い続けるライフスタイルが浸透するか否か、「今こそ!公衆無線LAN」となるためには、もちろんインフラの進化があってこそですが、サイバー空間での情報を、いかに、心地よくリアルな場所・空間とインタラクション、インターフェイスできるかも重要な要素となっていくと考えており、そこが実世界指向のKoozytならではの貢献できる領域でもあるかと思っています。
IAMAS赤松氏とコラボ、雑談する中で、アラン・ケイは、その昔、 「パーソナルコンピュータは、”Intelligence Amplifier”(知識の増幅器)であり、楽器のような存在にしたい」とのコンセプトを語っており、私はその言葉が大好きです。「○○を拡張する (augment)、増幅する(amplifier)」というのは私のVAIO C1開発〜ソニーCSL時代において常に考える中心的テーマでした。そこで、位置情報やロケーションウェアを手がけるKoozytとしては、「空」(仮想)と「実」(現実)とをつなぐ技術で社会に貢献したいという思いを込め “Location Amplifier”(場所・空間の増幅器)と名づけました。
(おまけ)
最後に、7/3 でKoozytはおかげさまで設立1周年を迎えました!
PlaceEngineユーザーの方々、PlaceEngine API利用の開発者の方々(さまざまなツールやマッシュアップ作品も登場してきて感謝です。どこかで紹介できればと思ってます。)、そして関係各位、ありがとうございます。 あわせて、Windows版もMac版もPlaceEngineクライアントソフトをアップデートしておりますので、どうぞお試しください。
Koozyt Officeの様子(1日の多くの時間をともにする同士も増えてきました)
1周年飲み会にて(左:Koozyt取締役Co-Founderで東大教授の暦本さん、右:Koozyt記念すべき社員第1号の三屋君)