iOS8 の Probe Request をちょっとみてみた

先々週WWDCで、iOS8では Probe Request/Response に含まれる MACアドレスはランダムでローカル管理されたものが用いられると発表されました。(Session 715 User Privacy on iOS and OS X) 長時間同一IDが知らずところで第三者に観測され、トラッキングされないようプライバシーを配慮した施策です。

Location Business Japan 2014 で公開したライブヒートマップも CISCOさんの MSE と連携しており、Probe Request より端末の位置情報を算出しております。ヒートマップ表示自体は特定な端末ではなく、会場全体の様子を俯瞰的に視覚化し、混雑度、盛り上がり度合いの感覚を得るために有効なものだと思ってます。
しかしMACアドレスが頻繁に変わるとヒートマップのカウントにも影響があるので、どんなタイミングでランダムになるのか興味深く、iOS8 のProbe Request をみてみました。

WireShark で監視してみましたが、設定で参照できる MACアドレスそのものがまだ利用されており、残念ながらランダマイズされるタイミングは調査できませんでした。15分の間ディスプレイon/off, 機内モード on/off, 電源 on/off などいろいろしてみましたが、同じMACアドレスでした。テストした iOS8 beta のバージョンは、6/2 に公開されたものです。ランダムMACアドレスの実装はまだ先のようですね。長期に渡って、または施設を跨ってまでトラッキングされるとだれでもかなり抵抗はあると思いますが、ヒートマップ的な視覚化・統計的な情報収集にはまだWi-Fiは有効な手段と思ってます。次のリリースでまた調べてみます。

Dr. shio

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