文部科学省 主催「地域イノベーションシンポジウム in 福岡」パネルディスカッションに登壇参加しました

文部科学省 主催 『平成26年度 地域イノベーションシンポジウム in 福岡』(2/18-19 at 福岡大学キャンパス)の2日目、パネルディスカッションに登壇、参加してきました。末吉です。


シンポジウム全体を通しての一環したキーワードは、「連携」とのことで、私が登壇したセッションテーマは、「連携に関する『産』(出口側)から見た『学・官・金』への要望」。私は、『産』の立場で参画させていただきました。

福岡大学キャンパスにて

登壇者の顔ぶれ:
「産(民)」: 清本邦夫氏(清本鐵工 代表取締役専務執行役員), 浦正勝氏(西鉄情報システム 部長), 末吉(Koozyt)
「学」:  前田真氏(産学連携機構九州 代表取締役)
「官」:  宮下一万太氏(九州ヒューマンメディア創造センター 総務企画部長)
「金」: 亀岡洋一氏(えひめ産業振興財団 プロジェクトディレクター)
モデレーター: 大津留榮佐久氏(文部科学省 地域科学技術イノベーション推進委員会 委員)

「金」代表の亀岡氏は、金融主導の地域活性化、地域系ファンド、大学と行政を巻き込んだ触媒としての金融の事例を紹介されていました。産学連携機構九州の前田氏は、今回は「官」からの立場でしたが、産学連携を両側面から実践している御方ですね。浦氏からは、そもそものテーマの「(産官学金)連携」などと言っていては手ぬるい!などのコメントも。最後に、大津留氏からは、もっと産官学金は「結託」して(「委託」⇒「信託」⇒「結託」は、モデレーター大津留氏の言葉)、特定目的の事業会社化、事業開発型の推進などのキーワード、重要性についてのまとめがありました。

私は、冒頭のポジショントークにおいて、これまでの主に「官」「学」との取組みについて、簡単に触れましたが、下記に補足しておきます。

まず「官」との関係という文脈では、Koozytは、平成20-21年度のNEDOイノベーション推進事業に採択いただき、それを元にして実用化、事業化の足掛かりにできた例を紹介しました。実際に、位置連動・行動履歴ベースの情報配信サービス基盤を開発、東京国立博物館 法隆寺宝物館三井アウトレットパーク仙台港における実証実験を実施することができました。これがとかっかりとなり、現在の東京国立博物館ガイド「トーハクなび」や各種商業施設や空港等でのガイド・ナビゲーションのアプリ・サービス提供につながり、さらには、「ICTx街づくり」を推進するISIDさんとの事業・資本提携にまで発展することができました。現在、東京品川区の大崎で、スポーツxITをテーマにした街づくりのテーマで、 ISIDオープンイノベーションラボ主催の参加型の実験イベントに、企画・運営・技術協力しています。これは、運動すればするほど、健康になればなるほど、街が応援してくれるというコンセプトで、スポーツ振興とIT活用のコトづくりの実験です。

また、「学」との取組みにおいては、東大暦本先生やi.school堀井先生とのオープンイノベーション的な活動の例をあげたところ、奇しくも、会場の後郷吉彦氏(ふくおかIST)からIDEOの取組み(言語化されているものには価値がない、人中心のデザイン思考など)に関する紹介もあわせていただきました。これは、商品やサービス開発の課題抽出などの文脈でしたが、新規事業創造におけるビジネスニーズ発掘とシーズマッチングなどにも通ずる話かと思いました。

一方で、地域や街づくりといったアジェンダにおいて、未来の当たり前となるであろうライフスタイルの仮説づくり、その実証(Proof of Concept)、そして新規事業創造は、未知のものであるだけにその費用対効果を示すのが難しく、リスクマネーとして投資していくことが困難な領域でもあることは確かです。Koozytでは、次のフェーズにおいてIoT/Wearable x 実空間、”街での ヒト・モノ・コトをおもしろく!” をテーマに、自らの役割をとんがらせようと模索していますが、会場の渋谷建氏(Field Flow)からは、街づくりの文脈から、街そのものを街の力でマーケティングする「シティ・マーケティング」のコンセプトについて語られました。(ご参考:秘密基地式都市ブランディング・モデル

今回を機に、いろいろな領域で活躍されている方がたにお会いできたので、また来月も、九州行き来しようと予定しています。(sueman)

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