【CNET BLOG転載】9月イベントお知らせ

■ ハマスタをアンプできるか!?

来る 9/13-15に、横浜スタジアムで、横浜ベイスターズの試合中に「ロケーション・アンプ for ハマスタ」というイベントを開催します。

これは、横浜スタジアムという空間、横浜ベイスターズのリアルな野球の試合というコンテンツをIT技術、位置・空間情報を用いて、アンプ(増幅)、演出することができるか!?というお題へのチャレンジとなります。

今回考えた野球場という場所・空間のアンプ(増幅)の切り口は、「現実の試合と連動した情報(写真など)を端末に配信し、時間軸をコントロールするような感覚で情報の閲覧を可能にすることで、拡張された現実感を味わう」というコンセプトです。そのため、配信される野球の試合の写真は、観客席からの肉眼だけでは見ることのできない選手の表情やスーパープレー、翌日の新聞紙面に掲載されるような写真を目指したく、プロのカメラマンの方に撮影してもらうことにしました。

「ロケアンforハマスタ」イメージ

システム構成は、下記のような構成を考えております。

ロケアンforハマスタ

今回のアプリケーションは、対応プラットフォームとして携帯ゲーム機であるPSPを選び、PSP本体を持ち込めば利用できるようにと、本体内蔵のWebブラウザで表現可能なFlashコンテンツとして開発しています。写真配信側は、今回無線LAN経由で画像を送信する機能をサポートした一眼レフカメラ(Nikon D300)を使用します。

本イベントは、横浜で行われているアッカネットワークスのskeletownの一環で敷設されたWi-Fiネットワークの付加価値として企画され、場のオーナーとなる横浜スタジアムさん、野球の試合そのものや選手情報といったコンテンツの提供元となる横浜ベイスターズ球団側の方々、それぞれがリアルとネットの融合となる系をなしています。

また、趣旨に賛同いただいたSCEさんやコナミさんからも横浜スタジアムというその場限定のプレゼントが用意されています。PSP向け特製壁紙をゲットできたり、コナミ「実況パワフルプロ野球ポータブル3」ユーザーには、同ゲームで利用できるデジタルトレーディングカード「PoTaCa(ポタカ)」のデータをゲットできるというものです。ぜひあわせてお試しください。

さて、その場のリアルな野球観戦という体験をどうIT技術でアンプできるのか?あくまでも野球場へ足を運んでもらったお客さんのリアルな体験が主で、情報による拡張は副であることを自覚せねばなりません。

これらのお題は、私たちKoozyt創業メンバーがソニーCSL時代に研究していた実世界指向インタラクション、拡張現実感(Augumented Reality)という研究領域に相当します。
東大教授でKoozyt創業者でもある暦本さんは、歌舞伎座に訪れたときにはじめて体験した歌舞伎ガイドシステムなるイヤホンガイドが実世界指向UIの研究領域に自らを誘う気づきの原体験だったと述べていますが、まさに今回の「ロケーション・アンプ for ハマスタ」のチャレンジは、Koozytとして、如何に「空」(仮想)と「実」(現実)をつなぐかという、ベンチャー設立の理念の実現につながるものと考えています。KoozytはIT技術をもってリアルな場で社会貢献したいというビジョンを掲げていますので、今回はKoozytの腕だめしともいえるイベントになります。

■ 岐阜おおがきビエンナーレ2008

2008/9/19-28 の間、「岐阜おおがきビエンナーレ2008」が開催されます。参加アーティストらによる展示やワークショップを通して、大垣というリアルな場を空間演出していくというアートイベントです。なぜこのイベントを紹介するかというと、Where2.0展示にてお世話になったIAMAS赤松さんから、同じくIAMAS関口さん/平林さんを紹介いただき、クウジットとしてPlaceEngine技術を提供することでこのイベントに微力ながら参加、貢献しようと考えているからです。大垣という史跡の多い立地を生かして、リアルな場所を移動することで、時空間連動した作品がいろいろと予定されているようで楽しみです。

■ (追記) MASHUP AWARD 4th 締切せまる! -9/16

サン・マイクロシステムズとリクルートが共催しているWebアプリケーションのマッシュアップコンテストの締切が9/16ですね。PlaceEngine APIは、第2回から提供していますが、地図連携での現在位置測位や位置ログ機能などに便利ですので、残り開発期間はわずかですが、こちらの”Hello Location“のサンプルコードを見てもらうとわかるとおり、ほんの十数行のコードでマッシュアップできますからぜひチャレンジを! 大賞賞金100万だそうです。

■ オープン・モバイルコネクションズ
iPhoneやAndroidの登場で活気づくであろうモバイルビジネスでのオープン化に関連した日経コミュニケーションズさん主催のセミナー「オープンモバイル・コネクションズ2008」が9/25-26に開催されます。その中で、「オープン端末が生み出す”新”位置情報サービスの姿」というセッションにて、先日ジオメディアサミットでもご一緒したシリウステクノロジーズの関さんと再び語らうことになっています。

日経コミュニケーションズ記者の中道さんからは、「ジオメディア・アプリ/サービスのビジネスモデルは?基本的に広告モデルしかないの?」という命題を突きつけられております(笑)

残念ながら明快な答えがあるわけでもなく、ただ、私が目指して試行錯誤している「ロケーション・アンプ」の世界が、やはり「位置情報サービス」というくくりになるものなのか、はたまた、リアルな体験を「拡張したり、増幅したり、そっと後押ししたり…」そのような体験価値を向上させるようなITソリューションを生み出し続けることで、場やコンテンツのオーナーといったさまざまなキープレイヤーと出会い、そこで化学反応が生まれ、建築や空間演出デザイン、地域活性、都市デザインといった領域において、それらのソリューションやノウハウ自体が新規融合領域になっていくものなのか、そしてそこに、場所・空間に新しい付加価値をつけるソフトビジネスとしての新規市場を創造できるものなのか、将来的にこのような内容が自らの経験で語れるようになりたいなと思っていますが、まだまだ道の過程、修行中です。9/Eには、CEATECもありイベント続きの9月をまずは無事成功乗り切りたいと思っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする