「CALC」の説明を健康経営研究会内で講演

こんにちは!

今回は弊社が、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所と株式会社電通国際情報サービスの3社で提供している因果情報分析サービス【CALC】についてです。

6月4日(日)に行われた「健康経営ビジネス研究会」の会員様を対象に行われた説明会で
ソニーコンピュータサイエンス研究所リサーチャーでクウジットにも席を置く磯崎隆司氏が、CALCの講演を行いましたので、そのレポートです。

▲講演中の磯崎隆司氏

CALC(カルク)とは?

多様な大規模データから因果関係にありそうな因子を抽出します。一般的なデータ分析では、因子間の相関を見ることが多いですが、相関には因果関係がある相関と疑似的な相関(連動はしているように見えるが因果関係がないもの)があり、そのどちらなのかを見極めることは非常に難しいとされています。
CALCは独自のアルゴリズムにより、因果関係にある相関だけを高速に見つけ出すことができるため、数多くの因子の中からどの因子がどの因子に作用しているかといったメカニズムを可視化し、人間の理解を助けます。直接の原因が見つかればその原因に対して打ち手を行うことで結果を改善し、課題の解決につながります。

CALCに関するプレスリリース
http://www.koozyt.com/service/calc

健康経営とは?

「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」との基盤に立って、「健康」を経営的視点から考え、 戦略的に実践することを意味しています。

つまり、健康を「経営」する。健康は「投資(=人財)」。と捉える新しい考え方です。

これは、これまでの健康管理にみられる「不健康な人(従業員)を減らす=健康づくり」とは異なり健康な状態だから発揮される「創造性」や「生産性」に注目し、
それらを「企業の利益」として捉えるものです。

健康経営研究会
http://kenkokeiei.jp/whats

健康経営 × CALC

では、どのように健康経営にCALCの技術が活かされるのでしょうか。
それは、健康経営の実践を行っていくうえで最も重要なのは「課題の抽出」にあるからです。
「何をするのか(戦術)」よりも「なぜするのか(戦略)」が見えてこないと
せっかくの戦術や施策も目的や効果が見えにくいものになってしまいます。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますね。
健康経営事業の課題発見には、「原因」と「結果」の因果分析が必要なのです。

磯崎氏は、「一般的なデータ分析は統計解析アプローチで、複雑な相関関係しか導き出せず、
『結果』に対する『原因』の特定が難しい」と説明していました。

また「相関関係」と「因果関係」について分かりやすい例を取り上げていました。

「アイスの売上アップ」になると「水難事故」が増える、ということについて。では、水難事故が起こる原因は、アイスクリームを食べたからと言えるでしょうか・・・

これは、アイスクリームの売上げがアップしたのは、「気温が高い日」であり
「気温が高い日」は、海水浴をする人が多いので、
必然的に「水難事故も多くなる」と考えるのが妥当ですよね。

つまり「アイスの売上」と「水難事故の数」には相関関係があることが分かったとして、水難事故を減らすためにアイスの売上を減らしてもそれは誤った打ち手になってしまうわけです。これらは、疑似相関の関係にあり因果関係ではないからです。ここに「気温」の因子が加わると、人は一見して「気温」と「水難事故」、「気温」と「アイスクリームの売上」それぞれ別々に【因果関係】がありそうだということが解釈できるわけです。
このケースのように一般常識で考えておかしいと思える関係の場合には、共通の原因として「気温」があるからだと気付けますが、実状は一般常識では判断できないデータを扱うケースがほとんどです。

「CALCを健康経営の実践に活用することは、
因果関係を把握し、仮説を裏付け<結果をコントロールする><データを理解して活用する>ことができる」と、磯崎氏は話しました。

▲真剣に耳を傾ける参加者のみなさん

▲(左)健康経営研究会 平野副理事長(中)健康経営研究会 岡田理事長(右)クウジット代表取締役社長 末吉 で記念の3ショット

健康経営の実践支援に向けて
CALCが大きな一助となることを願っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする