【CNET BLOG転載】日経BP技術賞の授賞式に参加してきました

「PlaceEngine」がこのたび、2008年「日経BP技術賞」情報通信部門の部門賞を受賞し、4/4に開催された授賞式と懇親会に参加してまいりました。(3/21に発表された受賞リストは こちらです。)

大賞の京都大学山中伸弥研究室の「ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立」については、再生医療に向けた革新的成果ということで、授賞式当日は、山中先生らの話が聞けるよい機会と楽しみにしておりました。

山中先生のスピーチでは、iPS細胞の研究にいたったこれまでの経緯や現状(整形外科の臨床医から研究者へ、アメリカから帰国後のお話、奈良先端大〜京都大での取り組み、現在の山中研究室の様子など)を分かりやすく紹介してくれました。そして、先生のお話の中で、私自身とても印象に残ったのが、今回のiPS細胞の研究プロジェクトでの成功が、「人」と「資金」、そしてなによりも「幸運」に恵まれたことである(iPS細胞の樹立に必要な特定の因子を探しあてられたというのは、「幸運」以外のなにものでもない。10年前に戻って同じことをやりなおしても無理なのではないか?)と話されていたことでした。

nikkeiBP01

山中伸弥教授(中央)と記念撮影。左は、暦本純一教授(東大/ソニーCSL/Koozyt)

NikkeiBP02
(授賞式会場の様子)

さて、一方の私たち PlaceEngineチームは、情報通信部門での部門賞をいただきました。

PlaceEngine技術は、近年の無線LAN(Wi-Fi)の普及を背景に、不特定の膨大な個数のWi-Fiアクセスポイントから発信される電波情報を用いて位置認識を行う方式で、GPSでは測位できない地下や屋内での位置推定を行うことが可能です。また、ユーザー参加型の位置情報基盤というコンセプトのため、ある場所のWi-Fi電波情報に付加情報(ランドマークやフロア情報など)とともに登録(タグつけ)を行うことにより、ビルの階数等が推定できる特徴があります。

このユーザー参加型の位置情報基盤という「PlaceEngine」のオリジナルコンセプトは、暦本純一氏が発案し、私自身もソニーCSL時代に ”Placeプロジェクト”として実証実験、サービス化のため企画推進していた小さな研究プロジェクトでした。今回、技術賞ということで技術自体が評価いただけたことはたいへんうれしい限りで PlaceEngineチーム一同喜んでおります。PlaceEngineサービスは、現在、クウジット社でサービス運営していますが、今後サービス事業としても、より多くのユーザーの皆様に支持され一緒に育てていける位置情報基盤を目指しており、さまざまな事業領域の方々と連携して、新しい位置情報サービスの価値を創造、提供していければと考えています。今回の情報通信部門での部門賞をいただけたことは、今後の継続的な改善とさらなる発展をしていくための励みにさせていただこうと思います。

詳しくは、公式サイトで PlaceEngineクライアントソフトがダウンロードできますので、ぜひお試し下さい。

NikkeiBP03
(受賞者一同で記念撮影)

クウジット社は、ソネットエンタテインメント(株)のグループ会社としてベンチャーインキュベーションいただいている関係もあり、ソネットの方々も授賞式にかけつけてくれました。(写真は、左から:北村直樹氏(ソネットエンタテインメント(株)経営企画管理部門部長)、末吉(Koozyt)、暦本純一氏(東大/ソニーCSL/Koozyt)、塩野崎敦氏(Koozyt)、十時裕樹氏(ソネットエンタテインメント(株)取締役執行役員))

また、この場を借りて、PlaceEngineを利用し、新しい価値創造に向けてご一緒いただいている関係各位、そして、何よりもユーザーの皆様に感謝いたします。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする