ソニーCSL オープンハウスが開催されました

末吉です。
ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)の25周年記念でもあるオープンハウス2013が5/22-23開催されました。遅ればせながら、出展&体験レポートを紹介します。

今回、一連のソニーCSL 25周年イベント(シンポジウムやオープンハウスなど)に参加してみて、特に印象に残ったことは、5年前の20周年の際に宣言されていた研究所の行動原理「越境し、行動する研究所(Act Beyond Borders)」と研究対象領域である「オープンシステムサイエンス(Open System Science)」について、その目指す方向性が具体的な応用領域とともに、そして各研究者の皆さんのチャレンジや試行錯誤の様子が、一般の目を通して着実に垣間見えたということです。

なるほど、現代社会において科学と技術がアプローチすべきハードな問題は、どれも大規模で複雑、それぞれ個々の問題に分割しても、相互に作用しそれぞれが開放系な問題ばかりです。発表されていた研究課題は、生命科学、医療の問題、経済活動の問題、農法の問題、サステイナブルアースの問題などなど、それぞれの研究お題は、とてつもなく大きなものですが、どれも本質的な問題です。Koozyt共同創業者でもある暦本さんのシンポジウム発表においても、Augmented Humanやサイバネティックアースというテーマが提唱されており、従来 HCI(Human Computer Interaction)領域の研究が中心であったインタラクションラボ(私は、暦本さんのインタラクションラボのメンバーであった)においても、オープンシステムサイエンスの考え方で統一的に語られており、研究所として進むべき長期的な道筋が一貫して示されていたことは、とても印象的でした。

オープンシステムサイエンスの研究課題は、私にとっては、どれひとつとっても内容的に、わかりやすく伝えることが難しく、他の方の解説に任せたいと思いますが(一般Webニュースでもあまり記事化されていませんが…)、今後10年の軸では、それぞれの新規研究領域が具体的に開拓されていくのだと想像しますし、またさまざまな環境ビジョンにも出てくる2050年という軸では、ビジネスや日常生活において、オープンシステムサイエンス的な考え方の科学技術とそのアプローチは当然のように使われていることでしょう。オープンシステムサイエンス的な手法でなくてもよいが、その時代に複雑な社会問題に対応する術を人類が持っていないと、そもそもまずい。)

さて、時間軸を現代に戻して、クウジット展示について紹介します。クウジットは、ソニーCSL 初のスピンアウトベンチャー企業であることから、前回(2010年に開催)と同様、ソニーCSL TPO(Technology Promotion Office)ブース内にて、研究からビジネス展開のテーマにて、デモ展示いたしました。

1. Why Koozyt

2. 実空間で活躍の場をひろげるKoozyt

3. iOS屋内測位復活! Network PlaceEngineデモ

iOSでの測位デモを実際の会場で行いました。ネットワークインフラ側で測位する機能をNetwork PlaceEngineと呼んでいます。(ご参考: 「Koozyt Open Showcase 2012」開催レポート

4. 空間演出AR、その他

クウジットは、ニコニコ学会βに協賛していることもあり、「アミッドスクリーン」※を利用して、簡易的なウェルカムARサイネージ(顔認識をして、人が前に立つとバーチャル社長があいさつしてくれる)をデモしました。(第一回ニコニコ学会βクウジット賞受賞つながりのアミッドPさん(@AOKI_KC)による、網戸を利用した透過スクリーン。アミッドスクリーンの作り方参考は、こちら

現在、クウジットでは、施設内の回遊を促進するためのガイドサービスや、GnGART GnGのようなスマホ向けARマーケティングサービスのみならず、業務パートナー(ホログラフィックステージやプロジェクションマッピング制作など)とフレキシブルにチームを組み、ITインタラクティブを活用した空間演出の企画、開発、運営を行い、実空間にその活躍の場を広げようとしています。

この夏でクウジットは、6周年。ソニーCSLのように25周年は、夢のまた夢ですが、今回の一連のソニーCSLの記念イベントを体験し、あらためて、ソニーCSL時代を思い返し、ソニーCSL発のベンチャーとして、常に視野を広くし、現状からさらにレベルアップしていかねばと決意をあらたにした、たいへんよい機会でした。ソニーCSLという環境は、なんといっても、社会のため、人類のためという壮大な視野でものごとを考え、愛すべき変人研究者たちが集う”不思議な研究所”なのですから。(Taka Sueyoshi)

PS.
5/21には、ソニーCSL TPO主催で異業種コラボがテーマのセミナー(ソニー社員向け専用)が開催されました。私は、ISIDイノラボの森田さんと2人で「OPEN INNOVAION」をテーマに、これまでイノラボxKoozytで取り組んできた活動を紹介しました。他社や公開の場でも、呼んでいただければ、同テーマで話しますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

PS2.
各種ネット上に掲載された関連ニュースのリンクを紹介します。

[日本経済新聞Web刊]
ソニーに「クレイジー」な文化を 研究所から変える 設立25周年、平井新体制で存在感

[PC Watch]
動かせるレゴや萌家電、義足に人間の強化まで

[INSIDE]
ソニーとレゴが共同開発 ― コントローラーや人の動きで操作する次世代技術のハイテク玩具

[GIZMODO]
ソニーとレゴが奇跡のコラボ! ブロックで作ったロボットを操作できるゲームを開発中(動画あり)

[Japan Times]
Sony lab offers a peek into the future

<おまけ>だれかわかるかな?